掃除が楽になる照明器具やクロス選びのコツとは？

 

 

家の掃除は毎日の家事の中でも特に手間がかかるものです。しかし、選ぶ照明器具やクロス（壁紙）を工夫することで、その手間を大幅に減らせることをご存じでしょうか。ここでは、掃除を楽にするための照明器具とクロスの選び方について詳しく説明していきます。正しい選択をすれば、日々の掃除が格段に簡単になり、家全体が常にきれいな状態を保ちやすくなりますよ。

 

 

まずは、掃除が楽になる照明器具の選び方について見ていきましょう。

 

 

照明器具は部屋を照らすだけでなく、インテリアの一部としても重要な役割を果たします。しかし、デザインにこだわりすぎると、掃除の手間が増えてしまうこともあります。例えば、細かい装飾が施されたシャンデリアやペンダントライトは、美しいデザインである一方、ホコリがたまりやすく掃除が面倒です。掃除の手間を減らしたい場合は、シンプルでホコリがたまりにくい照明器具を選びましょう。

 

 

天井に埋め込むタイプのダウンライトは、照明器具の中でも特に掃除がしやすいものの一つです。ダウンライトは天井に埋め込まれているため、表面にホコリが溜まりにくく、掃除の頻度を大幅に減らせます。また、デザインもシンプルなものが多いため、どんなインテリアにもマッチしやすいという利点もあります。リビングやダイニングなど、家族が集まる場所に設置するのがおすすめです。

 

 

シーリングライトも掃除がしやすい照明器具の一つです。特にフラットなデザインのシーリングライトは、天井との隙間が少なく、ホコリが溜まりにくいという特徴があります。また、取り外しが簡単なタイプが多く、掃除する際も手間がかかりません。リビングや寝室はもちろん、キッチンや浴室などの水回りでも使いやすいのが特徴です。

 

 

ペンダントライトは吊り下げ型の照明器具で、おしゃれなデザインが多いのが特徴です。しかし、デザインによってはホコリがたまりやすく掃除が大変なものもあります。掃除をしやすくするためには、シンプルなデザインでホコリがたまりにくいものを選ぶことが重要です。ガラスや金属製のシェードを使用したペンダントライトは掃除がしやすく、おしゃれな見た目を保ちながらもメンテナンスが簡単です。

 

 

間接照明は、壁や天井を照らすことで柔らかい光を作り出し、部屋全体をおしゃれに演出してくれます。直接目に触れにくい場所に設置されるため、ホコリや汚れが目立ちにくく、掃除の頻度を減らせます。特に寝室やリビングに間接照明を設置することで、リラックスした空間を作りつつ、掃除の手間も軽減できるという利点があります。

 

 

掃除の手間を減らすためには、照明器具のメンテナンスを楽にする工夫を考えても良いですね。例えば、長寿命のLEDライトを使用すれば、電球交換の頻度を減らせます。従来の蛍光灯や白熱灯と比べて、LEDライトは寿命が非常に長く、数年単位で交換が不要です。そのため、頻繁に照明器具を掃除する必要がないだけでなく、電球の交換作業も大幅に少なくなるのです。

 

また、照明器具の取り付け場所も掃除の手間を減らすポイントの一つです。高い天井や手の届きにくい場所に照明器具を設置すると、掃除やメンテナンスが難しくなります。簡単に手が届く場所に照明器具を取り付ければ、定期的な掃除や電球交換が楽に行えます。

 

 

照明器具をどこに配置するかも、掃除の手間を減らすための重要なポイントです。例えば、リビングやダイニングに設置する照明器具は、食事や日常生活で汚れが付きやすいため、取り外しや掃除が簡単なものを選ぶことをおすすめします。一方で、寝室や書斎など、比較的汚れが少ない場所にはデザイン重視の照明器具を選ぶことも可能です。

 

また、キッチンや浴室などの水回りでは、防水性や防汚性に優れた照明器具を選ぶと安心です。これらの場所は湿気や水が飛び散りやすいため、掃除がしにくい場所に照明器具を配置すると、カビや汚れが発生しやすくなります。防水性のある照明器具や、簡単に拭き取れる素材のものを選ぶことで、清潔な状態を保てるでしょう。

 

 

おしゃれな照明器具を選びつつも掃除のしやすさを両立させたい場合、シンプルなデザインのものや、ガラス製、金属製の素材を活用した照明器具がおすすめです。これらの素材は汚れが付きにくく、拭き取りも簡単なため、メンテナンスの手間が少なく済みます。

 

さらに、取り外しや取り付けが簡単なデザインの照明器具を選ぶことで、定期的な掃除やメンテナンスが簡単になります。おしゃれなデザインと掃除のしやすさを両立することで、部屋全体が清潔で快適な空間になります。

 

 

では、次に掃除が楽になるクロスの選び方を見ていきましょう。

 

 

クロス（壁紙）の選び方次第で、掃除のしやすさが大きく変わります。特に、汚れが目立ちにくい色のクロスを選ぶことが大切で、掃除の手間を減らすポイントです。例えば、ベージュやグレーといった中間色のクロスは、汚れが目立ちにくく、定期的な掃除を減らせます。一方で、真っ白なクロスは汚れがすぐに目立ってしまい、頻繁に掃除が必要になるため、選ぶ際には慎重に考える必要があります。中間色のクロスは、部屋全体を落ち着いた雰囲気にします。小さな子供やペットがいる家庭では特におすすめです。

 

 

キッチンや浴室など、水や油汚れが飛びやすい場所には、防汚加工や撥水加工が施されたクロスが最適です。これらのクロスは汚れが付きにくく、万が一汚れても簡単に拭き取ることができるため、掃除が楽になります。また、撥水加工が施されたクロスは水分が染み込みにくく、カビやシミの発生を防ぐ効果も期待できます。

 

 

クロスの素材選びも、掃除のしやすさに大きな影響を与えます。ビニールクロスは耐久性が高く、水拭きができるため、汚れが付きやすい場所に適しています。一方、テキスタイルクロスはデザイン性に優れていますが、汚れが付きやすく、掃除が大変になることがあります。そのため、掃除の手間を減らすには、耐久性があり汚れに強い素材を選ぶようにしましょう。

 

 

• ビニールクロス：耐久性が高く、汚れに強い
• テキスタイルクロス：おしゃれだが汚れやすい
• 汚れやすい場所には、ビニールクロスを選ぶのが無難

 

 

掃除に時間がかかる、あるいは汚れやすい場所での対策を知っておくと便利です。どのような場所にどのような対策が必要か、チェックしていきましょう。

 

 

キッチンは油汚れや水はねが発生しやすい場所です。そのため、キッチンのクロスには特に防汚加工や撥水加工が施されたものを選ぶことをおすすめします。また、クロスの色も、汚れが目立ちにくいベージュやグレーなどの中間色を選ぶと、汚れが気になりにくくなります。さらに、耐久性の高いビニールクロスを選ぶことで、掃除の手間を大幅に減らすことができます。

 

 

浴室やトイレも湿気や水分が多いため、カビが発生しやすい場所です。そのため、これらの場所には撥水加工が施されたクロスを選ぶことが必須でしょう。また、カビ防止効果のあるクロスを選ぶことで、掃除の手間を大幅に減らせます。特に、浴室では防水性の高い素材を使用したクロスを選ぶことで、長期間清潔な状態を保てるようになります。

 

 

リビングや寝室は家族が長時間過ごす場所であり、ホコリや汚れがたまりやすいエリアです。これらの場所には、防汚加工が施されたクロスを選ぶことをおすすめします。日常的な掃除の手間を減らせるでしょう。また、ペットや小さな子供がいる家庭では、汚れに強いクロスを選ぶことで壁に汚れが付きにくくなり、清潔な状態を保ちやすくなります。

 

 

機能性だけでなくデザイン性にもこだわりたい場合、防汚加工や撥水加工が施されたクロスの中でも、おしゃれなデザインのものを選べます。最近では、機能性を保ちながらもデザイン性に優れたクロスが多数登場しています。部屋全体をスタイリッシュに演出しつつ、掃除の手間を減らせるクロス選びをしたいですね。

 

また、アクセントクロスを使用することで、部屋の一部にインパクトを与えつつ、汚れが目立ちやすい場所には機能性重視のクロスを使用するという方法もあります。こうすることで、部屋全体のバランスを保ちながら、掃除の負担を軽減することが可能です。

 

 

近年、環境に配慮したエコ素材のクロスが注目を集めています。エコ素材のクロスは自然素材で作られているため、化学物質を含まない安全性が高いものが多く、特にアレルギー体質の人や小さな子供がいる家庭に向いてます。また、エコ素材のクロスは湿気を調整する機能があり、カビや汚れが発生しにくいため掃除の手間が大幅に減ります。

 

 

掃除のしやすさは、クロスの色や素材によっても大きく変わります。例えば、明るい色のクロスは汚れが目立ちやすいというデメリットがありますが、こまめに掃除することで清潔感を保ちやすくなります。一方で、暗い色のクロスは汚れが目立ちにくいですが、ほこりや傷がついた場合には逆に目立つことがあります。このように、掃除のしやすさを考える際には、クロスの色や素材が持つ特性を理解することも重要です。

 

 

明るい色のクロスは、部屋を広く明るく見せる効果がある一方で、ちょっとした汚れやほこりが目立つという特徴があります。特に白やクリーム色のクロスは、手垢や汚れが付きやすい場所に使用すると頻繁に掃除しないと汚れます。ただし、こまめに掃除をすれば清潔感を保てるとも言えます。家族が多い家庭や小さな子供がいる家庭では、あえて汚れが目に見えやすい明るい色のクロスを選び、早めに掃除をするという手もアリです。

 

 

暗い色のクロスは汚れが目立ちにくいため、掃除の手間を少なく感じることが多いです。黒や濃いグレー、深いネイビーなどのクロスは、ほこりや軽い汚れが気になりにくいので、掃除の頻度が少なく済む場合があります。しかし、暗い色は光を反射しにくく、傷やほこりが付くとそれがかえって目立つことがあります。そのため、暗い色のクロスを選ぶ際には、掃除をしやすい場所に使うか、手の届きにくい場所に使用することをおすすめします。

 

 

ただの壁紙と思うかもしれませんが、実は、クロスには様々な機能が付いたものがあります。掃除を楽にしてくれるものには、どのような種類があるのでしょうか。

 

 

近年、特に注目を集めているのが抗菌・抗ウイルス効果を備えたクロスです。これらのクロスは、壁に付着した菌やウイルスを減らし、空間を常に清潔に保つ効果があります。病院や老人ホームなどの施設では一般的に使用されていますが、家庭でも導入が進んでいます。

 

抗菌・抗ウイルスクロスは、リビングや寝室、キッチンといった家の中でも汚れやすい場所に最適です。小さな子供がいる家庭やペットを飼っている家庭では、日々の衛生管理が重要となるため、抗菌効果のあるクロスを選ぶことで安心して生活が送れるでしょう。また、掃除の頻度を減らすことができるため、日常的な手間も軽ります。

 

 

さらに、掃除の手間を減らしつつ快適な住環境を整えるためには、防音や断熱効果を備えたクロスの導入も一つの選択肢です。これらのクロスは、外部からの騒音を遮断する効果や、室内の温度を一定に保つ効果があり、騒がしい環境や寒暖差が大きい地域におすすめです。

 

防音効果のあるクロスを使用することで、隣接する部屋や外部の音が気にならなくなり、リビングや寝室での過ごしやすさが向上します。また、断熱効果を持つクロスは冬場の寒さを防ぎ、夏場は涼しさを保つため、エアコンの使用頻度が減り、結果として掃除の手間も減少します。エアコンフィルターの掃除や、エアコン周りの掃除の頻度を下げることで、全体的な家事の負担も軽くなります。

 

 

機能性クロスと聞くと、無地やシンプルなデザインを想像しがちですが、最近ではさまざまなデザインやカラーが展開されています。アクセントウォールとして一部に使用することで、部屋全体の雰囲気を変えたり、モダンな印象を与えられます。

 

例えば、リビングの一面だけに防汚加工が施されたクロスを使用し、他の壁にはデザイン性の高いクロスを張ることで、掃除のしやすさとおしゃれさを両立させることができます。また、寝室では落ち着いた色合いの防音クロスを選び、リラックスできる空間を作りながら、清掃の手間を減らすことも可能です。

 

最近のトレンドとしては、北欧風やミニマリストなデザインが人気を集めています。シンプルでありながらも温かみや居心地の良さを感じさせるため、機能性クロスとの相性も抜群です。掃除の手間を省きつつも、個性的で快適な住まいを実現するためのクロス選びにこだわるのも、家の印象を大きく変えるポイントです。

 

 

掃除が楽になるクロスを選んだ後は、定期的なメンテナンスや貼り替えも行いましょう。クロス自体は耐久性が高く、長期間使用できますが、特に汚れやすい場所では定期的にチェックを行い、必要に応じて貼り替えを検討することも大切です。

 

最近では、貼り替えが簡単にできる「剥がせるクロス」や、「簡単リフォーム用クロス」も販売されています。これらのクロスは、貼る際の道具も最小限で済み、DIY感覚で簡単に施工できるため、プロに依頼せずとも自分で定期的にメンテナンスができます。汚れやすいキッチンやリビングの一部分だけを手軽に貼り替えることができるため、掃除の手間を減らしつつ、常に清潔な状態を保てます。

 

 

照明とクロスの組み合わせによっても、掃除のしやすさに影響を与えることがあります。例えば、明るい照明を使うことで、クロスの汚れやほこりが目立ちやすくなることがあります。掃除のしやすさを考える場合、部屋全体の光のバランスを考慮して、汚れが目立ちにくい色のクロスを選ぶことも一つの工夫です。

 

照明がクロスの汚れを目立たせないか確認し、クロスと照明の色合いを考慮して組み合わせを決めましょう。このように、掃除が楽になる照明器具やクロス選びには、実用性とデザイン性を両立させる工夫が求められます。それぞれの部屋の用途に合わせて選択し、快適な生活空間を作り出すことが掃除の手間を減らすポイントです。

 

 

掃除が楽になるクロスや照明器具の選び方は、日々の暮らしを快適にするための重要なポイントです。機能性とデザイン性を両立させたアイテムを選ぶことで、見た目もおしゃれで、掃除の手間を軽減できる住空間になるでしょう。たくさんの種類があるので最初は迷ってしまうかもしれませんが、予算と相談し、その場所に適した照明器具とクロス選びを楽しんでみてくださいね。長く付き合っていくものなので、最初の選択が重要です。

 

木楽ハウス　代表　塩川昌志（二級建築士）