コラム

お風呂やトイレの窓は無くてもいいの?メリットとデメリットを解説

2025.01.19

 

お風呂やトイレには、窓があることが多いですが、これらを無くすことはできるのでしょうか。

窓を無くす場合のメリットとデメリットも併せてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

目次

お風呂やトイレの窓は無くてもいいの?メリットとデメリットを解説

1.お風呂やトイレの窓が担う役割

1-1.太陽の光を取り入れる

1-2.外の空気を入れて換気する

1-3.開放的な空間にする

2.窓の無いお風呂やトイレは建築基準法に違反するのか

3.お風呂の窓を無くすメリット

3-1.間取りの自由度が上がる

3-2.虫の侵入を防げる

3-3.結露を気にしなくて良い

3-4.窓の掃除が不要になる

3-5.防犯面やプライバシー面で安心

3-6.断熱性・防音性が上がる

3-7.建築費用を抑えられる

4.お風呂の窓を無くすデメリット

4-1.採光性や通気性が下がる

4-2.圧迫感がある

5.お風呂の窓を無くす際のポイント

5-1.天井を高くする

5-2.色使いに注意する

5-3.ドアや壁をガラスにする

6.トイレの窓を無くすメリット

6-1.間取りの自由度が上がる

6-2.防犯面で安心

6-3.建築費用を抑えられる

6-4.部屋との寒暖差が小さくなる

6-5.換気の効率が上がる

6-6.クロスなどが劣化しにくい

7.トイレの窓を無くすデメリット

7-1.採光性や通気性が下がる

7-2.圧迫感がある

8.トイレの窓を無くす際のポイント

9.お風呂やトイレに窓を付ける際のポイント

10.まとめ

1.お風呂やトイレの窓が担う役割

お風呂やトイレの窓には、どんな役割があるのでしょうか。

ここでは主な役割を3つご紹介します。

1-1.太陽の光を取り入れる

お風呂やトイレの窓の最も大きな役割として、太陽の光を取り入れることがあります。

自然の光を取り入れることで明るい印象になり、リラックスできる空間になります。

日中は、照明を使わずに過ごすことも可能です。

1-2.外の空気を入れて換気する

お風呂やトイレに窓があれば、外の空気を取り入れて換気することができます。

特に暑い夏は、狭い空間に熱がこもりやすいため、換気をすることでのぼせや熱中症対策になります。

また、お風呂を使用した後に外の空気を入れて換気すれば、電気代の節約も可能です。

1-3.開放的な空間にする

お風呂やトイレは、一般的に狭くて閉鎖的な空間です。

ここに窓があることで開放感が生まれ、お風呂から景色を眺めてリラックスしたり、閉鎖的な空間が苦手な方も安心できたりします。

2.窓の無いお風呂やトイレは建築基準法に違反するのか

建築基準法では、採光や換気のために居室には窓を付けなければならない、とされています。

しかし、お風呂は居室に含まれないため、窓が無くても違反にはなりません。

トイレについても、同じく建築基準法で、採光や換気のために外気に直接接する窓を付けなければならない、と定められています。

ただし、水洗トイレの場合は、窓の代わりに照明器具と換気扇が付いていれば問題ありません。

このようなことから、最終的には工務店などが判断してくれますが、お風呂やトイレに窓が無くても建築基準法に違反する可能性は低いといえます。

3.お風呂の窓を無くすメリット

お風呂の窓を無くすことによるメリットをご紹介します。

3-1.間取りの自由度が上がる

お風呂に窓を付ける場合、間取りは外に面した場所にしなければなりません。
さらに、防犯面やプライバシー面も考慮すると、道路に面していない場所である必要があります。
他にも、水まわりは一箇所にまとめた方が経済的なので、お風呂の場所が決まるとトイレや洗面所の位置も決まってきます。

しかし、窓を無くせばお風呂の場所に制限がなくなるので、間取りの自由度が上がります。

コンパクトな平屋では、スペースが限られているので、間取りの制限がなくなるのは大きなメリットです。

3-2.虫の侵入を防げる

お風呂の窓を無くせば、窓の隙間や網戸の穴といった虫の侵入経路を減らせるので、虫が発生しにくくなります。

ただし、室内や排水口から虫が侵入する可能性はあるので、常に清潔にしておくことが大切です。

3-3.結露を気にしなくて良い

窓が無ければ結露を気にする必要がありません。

湿気の多いお風呂では、結露しやすい条件が揃っており、結露を放置すればカビの原因にもなります。

しかし、窓が無ければ、このような心配がありません。

3-4.窓の掃除が不要になる

毎日使うお風呂は、頻繁に掃除が必要ですが、窓はサッシやレールなどの凸凹した細かな箇所があるので掃除が大変です。
窓が無ければお風呂掃除も時短になり、結露も起きないのでカビや水垢の心配もありません。

3-5.防犯面やプライバシー面で安心

お風呂の窓が道路に面していたり、隣家の近くにあったりする場合、外からの目線が気になります。
子どもがいる場合には、子どもの声が漏れてしまうのも気になる点ですが、窓が無ければこのような心配がありません。

防犯面でも、お風呂に窓がないほうが安心です。
空き巣の侵入経路になったり、人影から生活リズムが把握されてしまったり、覗き見に遭う可能性も無くなります。

3-6.断熱性・防音性が上がる

お風呂は、窓が大きいほど断熱性が下がるため、窓の無いお風呂は断熱性が上がります。

また、窓は音漏れの原因にもなるため、窓を無くせば防音性が上がります。

豊橋市のような住宅密集地では特に、近所への音漏れを気にすることなく、ゆっくり入浴できるのは嬉しい点です。

3-7.建築費用を抑えられる

お風呂の窓を無くせば、窓ガラスやサッシの費用が不要になるため、建築費用を抑えられます。

窓を付ける場合、断熱性・防音性を上げるには、高機能な窓ガラスやサッシが必要ですが、費用が高くなります。

窓が無ければ、窓ガラスなどの性能を気にする必要がない上に、費用も抑えられます。

4.お風呂の窓を無くすデメリット

お風呂の窓を無くすことによるデメリットをご紹介します。

4-1.採光性や通気性が下がる

お風呂の窓を無くすと、太陽の光や外の空気が入らないため、採光性や通気性が下がります。

採光性は、夜にしか入浴しない場合であれば、あまり影響はないでしょう。

なお、通気性が下がると換気の点で不安があるかもしれませんが、換気扇だけでもカビの発生などを抑えるには十分です。

4-2.圧迫感がある

窓が無いお風呂は、壁に囲まれているので圧迫感が生まれやすいのもデメリットです。

お風呂は狭い空間なので尚更です。

日中に入浴する場合は、窓の有無で開放感の感じ方が変わりますが、夜間に入浴する場合にはそれほど影響はないかもしれません。

5.お風呂の窓を無くす際のポイント

お風呂の窓を無くす際のポイントをご紹介します。

5-1.天井を高くする

お風呂の面積を広くできなくても、天井を高くすることで、圧迫感を軽減することは可能です。

一般的なユニットバスは、上部に換気ユニットを設置するなどの理由から、天井高が2.0m〜2.1m程度と低めになっています。

しかし、オプションで20cmほど天井を高くできる場合があり、20cm高くすることで圧迫感が軽減されます。

5-2.色使いに注意する

黒などの暗い色は、落ち着いた雰囲気を演出できるので人気ですが、狭い空間で用いるとより狭く感じられます。

明度の高い白などの膨張色を主として、床に黒などの暗い色を使うと、広く見せつつ空間の広がりも感じられます。

5-3.ドアや壁をガラスにする

お風呂のドアや壁をガラス張りにすることで、開放的な空間にできます。

ただし、脱衣所からお風呂の中が丸見えになってしまうのがデメリットです。
また、ガラスは水垢が目立ちやすいので、綺麗に保つためには頻繁な掃除が必要です。

これらが気になる場合には、すりガラスにすることで、適度な開放感は保ちながら、中が丸見えになることなく、汚れも目立ちにくくなります。

6.トイレの窓を無くすメリット

トイレの窓を無くすことによるメリットをご紹介します。

6-1.間取りの自由度が上がる

トイレに窓を付ける場合、外壁に面した場所にトイレを配置する必要がありますが、窓を無くせばそのような制限がなくなります。

デザイン面でも、窓が無い方がスタイリッシュでおしゃれな空間をつくりやすくなります。

6-2.防犯面で安心

戸建て住宅の侵入窃盗の侵入口で最も多いのは窓で、全体の半数以上ともいわれています。

窓の数を減らせば、侵入口を減らすことにもなるので、防犯面でも安心です。

6-3.建築費用を抑えられる

工務店などによって金額は違うものの、窓を無くせば数万円ほど節約できる場合があります。

また、窓を設ける場合、防犯面を考慮すると格子や強化ガラスなどが必要になることもあるでしょう。

窓を無くせば、そのような費用が不要になるので、建築費用を抑えられます。

6-4.部屋との寒暖差が小さくなる

冷暖房を使う季節は、部屋とトイレの寒暖差は辛いものです。

断熱性能を下げてしまう窓を無くせば、部屋との寒暖差を小さくできます。

さらに、壁全面に断熱材を施せることも、寒暖差を小さくできる理由の一つです。

6-5.換気の効率が上がる

トイレに窓があると、屋内と屋外の気圧の関係で、トイレ内に外の空気が流れ込みやすくなります。

その空気が、トイレのドア下の隙間から家の中に流れ込み、トイレの臭いが漏れ出てしまう恐れがあります。

換気扇だけでも、トイレ内の空気を循環させるには十分で、むしろ窓が無い方が換気効率を上げることができます。

6-6.クロスなどが劣化しにくい

トイレの窓を無くせば、紫外線によるクロスや設備の変色や劣化を軽減できます。

窓を小さくしたり、UVカット加工のガラスを使用したりすれば、変色や劣化は抑えられますが、それでも窓無しには敵いません。

なお、トイレを明るくしたい場合は、照明でも十分対応は可能です。

7.トイレの窓を無くすデメリット

トイレの窓を無くすことによるデメリットをご紹介します。

7-1.採光性や通気性が下がる

窓が無いと、太陽の光や外の空気を取り入れられません。

窓があれば、照明を点けなくても、太陽の光である程度の明るさが保たれます。

自然光が入れば、温かみのある空間にできるので、どんな雰囲気にしたいかによって窓の有無を決めても良いでしょう。

7-2.圧迫感がある

窓が無いと壁で覆われた空間になるので、狭いトイレでは閉鎖的になってしまいます。

トイレは毎日使う場所なので、圧迫感のある空間が苦手な方などは特に、窓を設置することをおすすめします。

8.トイレの窓を無くす際のポイント

トイレの窓を無くす際には、スムーズに空気の入れ換えができて臭いがこもらないよう、換気扇の位置に注意してください。

圧迫感を軽減するために、天井を高くしたり、明るい色のクロスにしたりするのもおすすめです。

なお、建築後に窓を後付けする場合、数十万円はかかるので、無くすかどうかは慎重に検討するようにしましょう。

9.お風呂やトイレに窓を付ける際のポイント

外の空気を入れたい場合には、ブラインドのようなつくりでプライバシーを守れるルーバー窓がおすすめです。

ただし、鍵が付いておらず、外から取り外せてしまうので、防犯面を考えると格子をつけたり専用器具で固定したりするなどの対策が必要です。

また、室内の断熱性を高めたい場合は、断熱効果や結露対策が期待できる複層ガラスがおすすめです。

窓の下部が外に滑り出るように開閉する横滑り窓も、断熱性が高いので人気です。

採光や景観が目的で、通気性を求めないのであれば、開閉機能のないFIX窓にするのも一つの方法です。

10.まとめ

お風呂やトイレの窓には、光や空気を取り入れたり、開放的な空間にしたりする役割があります。

お風呂やトイレの窓は、無くしてしまっても基本的には建築基準法に違反しません。

窓を無くすことによるメリットはたくさんありますが、少なからずデメリットもあるので、慎重に検討することが大切です。

窓を無くすにしても付けるにしても、今回ご紹介したポイントを抑えて、後悔のない家づくりにしましょう。

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