掃除が楽な家つくりで人生がより豊かになる!?
家を建てる際に、掃除が楽な家について考えたことはありますか?
家つくりは、おしゃれさや憧れなどで進めてしまいがちですが、いざ住んでみると掃除のしやすさは住み心地に直結してきます。
掃除の時間を短縮することで、他のことに時間を充てられて、人生をより豊かにできます。
今回は、家つくりの段階でなければできない工夫と、すでに家が建っている場合にもできる工夫の両方をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.間取りや設備次第で掃除が楽な家になる
広い家は快適な反面、掃除が大変な一面もあります。
そんな掃除が楽になれば、とても魅力的ですよね。
空いた時間は、趣味の時間や家族とゆっくり過ごす時間に充てられます。
そんな夢のような家は、間取りや設備を工夫することで叶います。
では、どのようなことに注意して家つくりをすれば良いのか、そのポイントをご紹介するので、可能であればぜひ採用してみてください。
2.掃除が楽になる間取り
まずは、掃除が楽になる間取りについてご紹介します。
これから家を建てる方は、ぜひ参考にしてみてください。
2-1.四角形の部屋・回遊動線
埃は、部屋の角に溜まりやすいため、できるだけ部屋の凹凸を無くすことが大切です。
四角形の部屋は凸凹が最小限で、四隅に埃が集まってくれるので、掃除が楽になります。
さらに、各部屋を回遊動線で繋げば、効率もアップします。
回遊動線とは、家の中に行き止まりが無く、家をぐるりと1周できるつくりのことで、同じ場所を行ったり来たりする必要がありません。
2-2.バルコニーを無くす
バルコニーは、砂埃やクモの巣、鳥の糞などが溜まりやすい場所で、使わない場合は尚更です。
バルコニーは、「設置してみたけれど、あまり使っていない」という方も多い設備です。
室内よりも掃除に手間がかかるので、それほど使う場面が想定できない場合には、思い切って設置しないという選択肢もあります。
洗濯物は、1階部分や室内にも干すこともできるほか、最近では高性能の乾燥機もあるので、バルコニーが無くとも問題はありません。
布団は、布団乾燥機を使用すれば、ダニなども除去できて効率的です。
豊橋市のような住宅密集地では、洗濯物を外に干すと隣家からの目線が気になることもあるので、そのような観点からもバルコニーを無くしてしまうという選択を検討してみても良いかもしれません。
2-3.階段や段差を無くす
階段の掃除は意外と手間です。
可能であればコンパクトな平屋にすることで、階段が無くなるだけでなく、面積も狭くなるので掃除の範囲も少なくできます。
2階建ての場合も、ロフトや小上がりなどを無くせば、部屋の凹凸が無くなるので掃除が楽です。
2-4.扉付きの収納を設ける
部屋を四角形にしても、収納家具を置いてしまうと、凹凸が多くなってしまいます。
そのため、十分な収納スペースを設けて、余分な家具を置かなくて済むようにしておきましょう。
収納スペースは、壁内に収まるタイプで扉付きがおすすめです。
扉があることで、棚の中に埃が溜まることがありません。
ただし、扉を付けると費用が高くなります。
予算の関係などで扉を付けない場合には、棚にボックスを置くと、見た目もすっきりして掃除もしやすくなります。
また、一箇所に大きな収納をつくるのではなく、必要な場所に必要な大きさの収納を作ることで、すぐに出し入れができて綺麗な状態を保ちやすくなります。
2-5.間接照明やニッチは無くす
まずニッチとは、壁の一部を凹ませてつくる飾り棚で、大きめにしてテレビを置くこともあります。
間接照明やニッチはおしゃれですが、埃が溜まりやすい場所です。
高い位置にある間接照明は掃除しにくく、ニッチは置いている物を一旦移動しなければなりません。
他にも、吹き抜けの高い位置にある見せ梁や窓も、手が届きにくいのであまりおすすめしません。
2-6.コンセントの位置に注意する
掃除を楽にするためには、コンセントの位置も重要です。
コードレスの掃除機であれば、あまり気にする必要はありませんが、コンセントの抜き差しができるだけ少なくなるような位置に設置することが大切です。
そうすることで、移動距離を最小限にできます。
また、コンセントの位置を高めにしておくと、抜き差しする際の腰への負担が軽減できます。
どの配置や高さが適切なのかは、工務店などのプロと相談して決めると良いでしょう。
3.掃除が楽になる設備
掃除を楽にするための工夫は、間取りだけでなく、設備にもあります。
家つくりの前に、ぜひチェックしてみてください。
3-1.セルフクリーニング機能付きの外壁
外壁の掃除は、範囲が広い上に屋外での作業になるので、体力も消耗します。
セルフクリーニング機能付きの外壁であれば、雨とともに汚れを洗い流してくれます。
汚れが溜まりにくいので、掃除の頻度を減らすことが可能です。
3-2.汚れの目立たない色の建材
掃除を楽にするためには、汚れが目立ちにくいことも大切です。
汚れが目立つと、少しの汚れでも頻繁に掃除しなければ見栄えが悪くなってしまいます。
濃い色は埃が目立ち、明るい色は髪の毛が目立つので、グレーやベージュなどの濃すぎず明るすぎない色味がおすすめです。
壁紙や床などをこのような色味にすることで、汚れが目立ちにくくなり、必要最低限のお手入れで清潔感が保てます。
3-3.断熱性に優れたサッシ
断熱性に優れたサッシは、窓が結露するのを防いでくれます。
窓が結露しなければ、窓やカーテンも汚れにくくなります。
ただし、建物自体も断熱性が高くないと効果がありません。
3-4.上吊りの引き戸
上吊りの引き戸は、床にレールが無いので、レールに埃やゴミが溜まりません。
細いレールを綺麗にするのは意外に大変で、レールの上を走る車輪部分に、髪の毛などが絡まったりもします。
車輪部分にゴミが絡まると、引き戸の動きが悪くなってしまいます。
毛の抜けやすいペットを飼っている場合にも、上吊りの引き戸はおすすめです。
3-5.ダウンライト
天井に埋め込んで設置するダウンライトは、埃が溜まりにくいのでおすすめです。
通常、照明は天井や壁から飛び出した状態で設置するため、照明本体に埃が溜まってしまいます。
ただし、照明器具と電球が一体になっている場合は、交換の際に工務店などに依頼しなければならないので注意しましょう。
3-6.キッチンパネル・タイル・クッションフロア
水回りには、キッチンパネルやタイル、クッションフロアがおすすめです。
キッチンパネルは、表面がツルツルしていてお手入れのしやすい素材で、壁に取り付けます。
耐水性も高いので、キッチンや洗面台、ペットのスペースなどにおすすめです。
タイルやクッションフロアも、水に強くてシミになりにくいので、お手入れが楽です。
クッションフロアはタイルよりも価格が安く、デザインのバリエーションも豊富にあります。
床の冷たさも軽減できるので、一度、検討してみてはいかがでしょうか。
3-7.ステンレスのキッチン
ステンレスは、キッチンでありがちなシミなどの汚れが付きにくく、お手入れがしやすいといわれています。
少しでも掃除の手間を軽減したい場合には、ステンレスの調理台やシンクにするのがおすすめです。
このように、素材自体を汚れにくいものにするのも一つの方法です。
3-8.水の溜まりにくい水栓
水栓が、壁から直接のびている洗面台だと、水栓の根本に水が溜まりません。
地面と水平な洗面台から水栓がのびている場合、水栓の根本に水が溜まり、水垢や赤カビが発生しやすくなります。
水の溜まりにくい水栓ではそのようなことがないので、お手入れが楽になります。
3-9.掃除機能付きの設備
トイレや浴槽、レンジフードなど、一部のメーカーでは、掃除機能が付いているものがあります。
人の手による細かい箇所の掃除は必要になりますが、毎日の手間が軽減されるので、とても楽になります。
少しでも時短にしたい場合には、一度、工務店などに相談してみると良いでしょう。
3-10.フロート家具
フロート家具とは、床から浮いた状態になっている家具のことで、壁に取り付けて設置します。
フロート家具には、テレビ台や棚などがあります。
例えばテレビ台であれば、床との間に10cm程度の隙間ができるので、掃除がしやすいです。
見た目も、すっきりとした印象になります。
4.掃除が楽になる工夫
すでに家が建っている場合にも、掃除を楽にできる工夫はいくつかあります。
ここでは、そんな工夫をご紹介します。
4-1.お掃除ロボットを使う
お部屋を綺麗にする手段として、お掃除ロボットも効果的です。
最近は、ゴミを吸い取るだけで無く、拭く作業までしてくれるロボットもあります。
人の手ほど完璧ではないかもしれませんが、掃除の頻度や時間を減らす目的で活用してみると良いかもしれません。
4-2.掃除機能付きエアコンを使う
エアコンも、自動でフィルターの掃除をしてくれる機種を使うことで、お手入れの頻度を減らせます。
フィルターを綺麗な状態に保てるので、エアコンからの空気も常に綺麗で、衛生的な面でもおすすめです。
4-3.家具選びは床との隙間に注意する
家具の足元は、埃が溜まりやすく、掃除もしにくい箇所です。
家具選びの際に、床との隙間が無い家具を選ぶことで、掃除が楽になります。
床との隙間がある家具を選ぶ際には、床との隙間が10cm以上あるものを選ぶと、掃除機がかけやすくなります。
また、お掃除ロボットも高さが10cmほどあるため、家具の下に入り込める隙間があるかも確認しておくと良いでしょう。
5.掃除が楽な家にするためのポイント
掃除が楽な家にするためのポイントを、カテゴリー別にご紹介します。
ここまで紹介した工夫と併せて確認してみてください。
5-1.外壁
外壁は、一般的に10年ごとにメンテナンスが必要といわれていますが、外壁材によっては20年以上メンテナンスがいらないものもあります。
セルフクリーニング機能付きの外壁材は、雨で汚れを洗い流してくれます。
また、タイルは色落ちや経年劣化が少なく、頻繁なメンテナンスは必要ありません。
このような外壁材は、初期費用が高くなりますが、トータルコストで考えるとおすすめです。
5-2.ドア・窓
ドアは、装飾がなくシンプルな方が、埃が溜まらずお手入れが楽になります。
また、窓が多いと掃除の手間が増えるため、窓の数は最低限にしておきましょう。
窓の位置も掃除のしやすさに関わってきます。
ガラスは、透明よりも曇りガラスの方が汚れが目立ちにくいです。
5-3.リビング・キッチン
リビングは、汚れの目立ちにくいグレージュなどの壁紙がおすすめです。
また、部屋に凹凸が無いほど、掃除が楽になります。
とはいえ、天井の見せ梁や壁のニッチなどは、部屋に凹凸ができるものの、デザイン性の高いおしゃれな空間になります。
掃除のしやすさとデザイン性を、それぞれどのくらい重視したいかを考えて、優先順位を決めると良いでしょう。
キッチンは、水や油で汚れやすいため、汚れの浸透しにくいホーロー素材のキッチンにすることで、お手入れが楽になります。
ホーロー素材は、焦げたり変色したりしないため、長く使えます。
さらに、自動で洗浄してくれるレンジフードや、手をかざすだけで水が出せる水栓も、キッチンを綺麗に保つのに有効です。
5-4.トイレ・洗面所・浴室
最近は、床から浮いた状態で掃除のしやすいフロートタイプのトイレが人気です。
また、トイレや洗面所の床には、サニタリーフロアという床材の人気が高まっています。
サニタリーフロアは、水や湿気に強いだけでなく、汚れにくくて汚れでも落ちやすい素材です。
このように、汚れにくくてお手入れしやすい素材を用いることも大事ですが、不要な設備は無くしてしまうのも一つの方法です。
例えば、お手入れの手間や衛生的な面を考えて、浴室に窓や鏡を付けない人も増えています。
5-5.バルコニー
バルコニーは雨風にさらされるため、土埃や落ち葉などが溜まりやすく、頻繁にお手入れやメンテナンスが必要です。
バルコニーに水道を設置したり、床を汚れの落ちやすいタイルにしたりすることで、お手入れの手間が少なくなります。
最近は、性能の良い洗濯乾燥機があったり、室内にランドリールームを設けたりするなど、必ずしもバルコニーが必要なわけではありません。
洗濯物をバルコニーで干さないのであれば、お手入れの手間やメンテナンスの費用を考えて、バルコニーを設置しないという選択肢もあります。
5-6.照明・収納
天井に埋め込むダウンライトは、埃が溜まりにくく、最近の住宅の照明はダウンライトが主流になっています。
また、お部屋を綺麗に保つためには、十分な容量の収納も大切です。
ただし、収納の容量が多すぎても、物が増えすぎることがあるので注意が必要です。
6.掃除が楽な外構にする方法
掃除が大変なのは家の中だけでなく、外構についても同じです。
掃除が楽な外構にするための方法を4つご紹介します。
6-1.植栽は最小限にする
外構のお手入れを楽にするためには、植栽のスペースを最小限にするのが有効です。
植栽は、雑草が生えたり落ち葉を掃除したりするお手入れが大変です。
植栽を無くす場合には、鉢植えで緑を取り入れる方法もあります。
樹木を植えたい場合には、葉が落ちにくく、お手入れが最小限で済む樹木を選ぶようにしましょう。
6-2.防草シート・砂利・コンクリート・人工芝を使う
外構の悩みで多い雑草ですが、防草シートの上に砂利や人工芝を敷くと雑草が生えにくくなります。
緑が欲しい場合には、お手入れ不要な人工芝がおすすめです。
最近は、リアルな見た目の人工芝も豊富にあります。
6-3.コンクリートの目地は伸縮目地などにする
コンクリートの目地は、そのままだと雑草が生えるので対策が必要です。
目地に植物を植える草目地は美しいですが、綺麗に保つのが大変です。
メンテナンスの手間を少なくするためには、雑草の生えない伸縮目地などにすると良いでしょう。
6-4.ウッドデッキ・タイルデッキを設置する
ウッドデッキやタイルデッキを設置して、雑草の生えるスペース自体を無くす方法もあります。
ウッドデッキには、こまめなメンテナンスが不要な人工木がおすすめです。
タイルデッキも耐久性が高いので、こまめなメンテナンスは不要です。
7.まとめ
家を建てる際に、掃除のしやすさについて考える人は少ないかもしれません。
ついつい、おしゃれさや憧れなどで家つくりを進めてしまいがちですが、いざ住んでみると掃除のしやすさは住み心地に直結してきます。
今回ご紹介した家つくりの工夫の中には、家つくりの段階でなければできないこともあるので、家つくりの前にぜひ一度検討してみてください。
すでに家が建っている場合にもできることはあるので、いつもの掃除の時間を短縮して、その時間を他のことに有効利用してみてはいかがでしょうか。
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